アメコミ映画化ブームみたいですね。「X-MEN2」「デアデビル」「ハルク」と大作が目白押しです。そんな中、この夏アメリカで"The League of Extraordinary Gentlemen"という作品が公開されるそうです。原作はアラン・ムーアのコミックだとか。
はて、聞いたことの無い名前だな、と思って調べてみましたところこれがすごく面白そうではありませんか。思わずAmazonで洋書コミック(ASIN:1840233028)を注文してしまいました。
舞台は19世紀末ロンドン。謎の人物ミスターMの指令の元、6人の冒険家が集められ大英帝国を守るため戦うのだ!というような話なんですが、これが当時の(あるいは当時を舞台とした)フィクション作品大集合のスーパーロボット大戦的物語でした。
6人の主人公の面々は
- Miss Mina Murray
- ミナ・マリー(旧姓ハーカー)。ブラム・ストーカー「ドラキュラ」
- Mr. Allan Quartermain
- アラン・クォーターメイン。H・R・ハガード「ソロモン王の洞窟」(映画「キング・ソロモンの秘宝」)
- Captain Nemo
- ネモ船長。ジュール・ベルヌ「海底2万マイル」
- Mr. Hawley Griffin
- ホーリー・グリフィン。H・G・ウェルズ「透明人間」
- Dr. Henry Jekyll
- ヘンリー・ジキル博士。R・L・スティーブンスン「ジキル博士とハイド氏」
- Mr. Edward Hyde
- エドワード・ハイド。R・L・スティーブンスン「ジキル博士とハイド氏」
という錚々たるメンバー。
さらにさらに、敵に味方に入り乱れる登場人物は、フー・マンチューにモリアーティ教授、シャーロック・ホームズにオーギュスト・デュパンといった具合。この好き放題ぶりが素晴らしいです。
表紙の背景に描かれた肖像画にはドリアン・グレイと書いてあったり、とにかく小ネタ満載で、その方面の人にはたまらないのではないでしょうか。
ミスターMの正体とか、巻末付録小説に出てくる怪物とか、あっさりネタバレするには勿体無い作品ですので、興味のある方は是非探して読んでみてください。夏に全米公開ということは年末くらいには日本にもやってくるのでしょうか。詳細な注釈のついた邦訳が出て欲しいところです。
- 映画公式サイト
- http://www.lxgmovie.com/